会社の経営は、経営者さまにすべてがかかっていると言っても過言ではありません。もしその経営者さまに万が一のことがあったら…会社にとって大きな損失であるとともに、事業の継続そのものに大きな影響を及ぼしかねません。
生命保険は決して経営者さまの代わりになることはできません。しかし、財務的な面では事業の継続をサポートすることができます。
生命保険でサポートできる資金の種類
会社で必要になる資金
事業保障対策資金
- 債権者(銀行や取引先等)に信用不安が生じる場合があります。債務を前倒しで返済する資金があると安心です。(債務 : 借入金、買掛金、支払手形等)
- 売上低下に備えて一定期間の固定費相当額の資金があると安心です。会社の運転資金としても活用できます。また、不安による従業員の流出を防ぐことにもつながります。(固定費 : 役員・従業員給与、家賃等)
- 経営者さま個人にかかっている連帯保証債務を返済できる資金があると、後継者さまは安心です。
緊急予備資金
- 事業を継続していくためには「資金」と「利益」が必要です。会社には事業活動を通じて、非日常的な「資金」や「利益」が急に必要になる場合があります。そして、それが会社の存続を左右することになるかもしれません。いつでも使える、ある程度の運転資金を確保しておくことが大切です。
(取引先の倒産、あてにしていた銀行融資を断られた、売却損の発生等)
事業承継対策資金
事業承継対策は「経営の承継(後継者育成や会社理念の浸透等)」と「資産の承継(事業用資産や自社株等)」の両面から対策を検討する必要があります。対策資金としては、
- 経営に関与しない人に自社株が相続された場合、それを金庫株として会社が買取る資金
- 残されたご家族が、自社株を大量に相続した場合にかかる相続税納税資金に活用できる死亡退職金・弔慰金
- 経営者さまが無事勇退を迎えた場合の退職慰労金
その時の会社業績に関わらず死亡退職金・弔慰金、退職慰労金を支払える資金があると安心です。それには計画的に財源を準備する必要があります。役員退職金規程の整備と合わせてご検討されてはいかがでしょうか。
福利厚生資金
- 万が一のことが起こった場合には、従業員のご遺族への死亡退職金・弔慰金の支払い
- 無事に退職を迎えた場合には、従業員ご本人への退職金の支払い
といった福利厚生制度の充実は優秀な人材の採用や定着に役立ちます。就業規則・退職金規程・慶弔見舞金規程の整備と合わせ、計画的な資金準備をご検討してみてはいかがでしょうか。
経営者さまご自身やご家族が必要になる資金
遺族生活保障資金
生活の収入源を失ってしまう経営者さまのご遺族に、会社は死亡退職金・弔慰金を支払うことができます。役員退職慰労金規程の整備と合わせて計画的に資金を準備しておく必要があります。
- 経営者さまのご遺族が会社から受け取る死亡退職金と生命保険金にはそれぞれ所定の非課税枠があります。
長期療養資金
経営者さまが長期にわたる療養が必要な病気に罹られた場合、または、高度障害状態・介護状態となり経営の一線から退かなくてはならない場合、固定費の支払負担や売上の減少等会社におけるリスクに備え、また入院費用の一部として「見舞金」をお渡しすることができる資金があると安心です。
勇退後の生活資金及び退職金
会社は、社長の永年の功労に応え、勇退後の生活資金として退職金を支払うことができます。その時の会社業績に関わらず退職金を支払えること、それには計画的に財源を準備する必要があります。準備していない場合、退職金を支払うことで後継者の資金繰りや決算に悪影響を及ぼす可能性があります。役員退職慰労金規程の整備と合わせて検討されてはいかがでしょうか。
- 役員退職慰労金には、税法上の所定の取扱いがあります。役員報酬額とのバランスを考えて、金額を決定してはいかがでしょうか。
- ※HP記載の情報は法律上又は税務上の助言ではありません。この記載をもって専門家の助言に代えることはできません。
- ※HP記載の情報は、2015年7月現在の税制に基づいています。税務取扱に関しては、保険種類および契約形態等にしたがって各税務通達等で定められておりますが、その諾否については事例ごとに判断される場合が一般的です。また、将来その処理方法が変更される場合があります。個別の取扱いに関しては、所轄の税務署にご検討ください。